重賞データcheck
 今週は大阪杯が阪神芝2000mで行われる。さらにダービー卿CT、チャーチルダウンズCも開催される。そこで、過去のデータからこれらの重賞レースの傾向を占う。
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第69回 大阪杯(G1)

4月6日(日) 阪神競馬場 芝2000m

 阪神競馬場の芝2000mで行われる大阪杯。2016年まではG2競走だったが、春の天皇賞や宝塚記念、安田記念、そして海外G1を目指す馬など充実したメンバーになる年が多く、17年からG1に昇格した。その記念すべき昇格1回目の一戦は、G1・3勝(当時)のキタサンブラックが1番人気に応え見事に優勝。ほかに名牝ラッキーライラックなど実力馬が優勝を重ねていたが、このところはG1初制覇が続いている。今年はどの馬がタイトルを手にするのか。過去の傾向を分析してみよう。
過去のデータをCheck!

チェック13、5番人気苦戦で穴馬にチャンスあり

 まず人気別(G2時代も含む過去10年)では、1、2番人気が複勝率60.0%と安定。4番人気も同じく複勝率60.0%をマークしている。それぞれ複数の勝利も挙げているが、1番人気はG1昇格後に2連勝したあと勝てていないのは少し気がかりだ。
 また3、5番人気が複勝率10.0〜20.0%と苦戦しているため、その分、中位人気勢の好走が多く見られる。昨年は11番人気のルージュエヴァイユが大接戦の末に3着に激走。G1昇格後の前半4年よりも近4年のほうが荒れており、今年も穴を積極的に狙いにいく手もありそうだ。
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【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率 G1昇格後
1 2-2-2-4 20.0% 40.0% 60.0% 2-1-2-3
2 4-1-1-4 40.0% 50.0% 60.0% 3-1-1-3
3 0-2-0-8 0.0% 20.0% 20.0% 0-2-0-6
4 2-1-3-4 20.0% 30.0% 60.0% 1-1-2-4
5 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0% 0-0-0-8
6 0-2-1-7 0.0% 20.0% 30.0% 0-2-0-6
7 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0% 0-1-1-6
8 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0% 1-0-0-7
9 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0% 1-0-0-7
10 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0% 0-0-1-7
11〜 0-0-1-41 0.0% 0.0% 2.4% 0-0-1-36
【上位馬の人気と主な配当(過去10年)】
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
グレード G2 G1
1着人気 4 2 1 1 9 2 4 8 2 2
2着人気 1 5 7 6 2 4 6 3 1 3
3着人気 6 4 4 2 4 1 1 7 10 11
単勝 1,200円 390円 240円 350円 2,220円 410円 1,220円 5,870円 360円 550円
馬連 840円 1,470円 2,320円 2,930円 3,680円 1,110円 19,080円 10,980円 830円 1,930円
馬単 2,940円 2,510円 3,390円 3,750円 10,940円 1,970円 37,610円 39,630円 1,580円 3,720円
3連複 1,980円 2,540円 4,830円 2,780円 10,740円 1,350円 7,240円 50,990円 8,980円 22,720円
3連単 16,620円 12,810円 23,910円 17,450円 93,560円 7,810円 106,210円 537,590円 31,240円 93,050円

チェック21〜2枠は苦戦

 枠番別の成績は、1、2枠が計【0.2.1.25】と苦戦しており複勝率10.7%。また一見すると好成績の3枠も2022年1番人気9着のエフフォーリア、23年3番人気9着のヴェルトライゼンデなど、3番人気以内の4頭はすべて馬券圏外に敗退している。外枠でも8枠にまでなるとやや苦しいものの、全体としては中から外めの枠を引いた馬を狙っていきたいレースだ。
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【枠番別成績(過去10年)】
枠番 成績 勝率 連対率 複勝率 1〜3番人気
1 0-2-0-12 0.0% 14.3% 14.3% 0-1-0-1
2 0-0-1-13 0.0% 0.0% 7.1% 0-0-0-4
3 2-2-1-12 11.8% 23.5% 29.4% 0-0-0-4
4 2-1-1-14 11.1% 16.7% 22.2% 1-1-1-0
5 2-1-2-14 10.5% 15.8% 26.3% 2-1-1-2
6 2-2-1-15 10.0% 20.0% 25.0% 1-1-1-1
7 1-1-3-15 5.0% 10.0% 25.0% 1-1-0-2
8 1-1-1-17 5.0% 10.0% 15.0% 1-0-0-2

チェック34〜5歳馬が6歳以上を圧倒

 牡・セン馬の年齢別では、4歳馬が【3.2.5.25】で複勝率28.6%をマーク。5歳馬が【4.4.2.30】同25.0%でこれに続く。G2時代も6歳以上のベテランは苦戦していたが、G1昇格後の好走は、その初年度にあたる2017年2着のステファノス(6歳)1頭のみ。4〜5歳馬が中心になるレースで、G1になってからは5歳馬の成績が上がっている。
 牝馬は2020年にラッキーライラック、クロノジェネシスが1、2着で、ほかにレイパパレやスターズオンアースなどが馬券に絡んでおり、牝馬全体では【3.3.2.13】複勝率38.1%G1で既に実績を残している馬や、5連勝中だった21年レイパパレのような勢いのある馬であれば、牡馬相手でも互角以上の勝負になる。11番人気の人気薄だった昨年3着のルージュエヴァイユも、前年のエリザベス女王杯2着馬だ。
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【性齢別成績(過去10年)】
性別 年齢 成績 勝率 連対率 複勝率 G1昇格後
牡・セン 4歳 3-2-5-25 8.6% 14.3% 28.6% 2-1-5-23
5歳 4-4-2-30 10.0% 20.0% 25.0% 4-3-2-28
6歳 0-1-1-24 0.0% 3.8% 7.7% 0-1-0-18
7歳〜 0-0-0-20 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-14
牝馬 4歳 1-2-0-5 12.5% 37.5% 37.5% 1-2-0-3
5歳 2-1-2-7 16.7% 25.0% 41.7% 1-1-1-6

チェック4G1実績のない馬が4連勝中

 冒頭でも少し触れたが、G1昇格後の4年はキタサンブラック、アルアイン、ラッキーライラックと既にG1を制していた馬が3勝を挙げ、残る1頭のスワーヴリチャードも日本ダービー2着の実績馬だった。しかしレイパパレ以降のここ4年の優勝馬は、G1優勝どころか馬券圏内の経験すらない馬ばかり。2022年のポタジェはここが重賞初制覇だった。昇格当初とは傾向が変わっていることには注意したい。なお、2〜3着はG1好走実績を持つ馬が中心だ。
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【1〜3着馬の前走と主なG1実績(過去4年)】
馬名 人気 着順 前走 前走着順 主なG1実績
2021 レイパパレ 4 1 チャレンジC 1 未経験
モズベッロ 6 2 京都記念 8 宝塚記念3着
コントレイル 1 3 ジャパンC 2 クラシック三冠
2022 ポタジェ 8 1 金鯱賞 4 天皇賞(秋)6着
レイパパレ 3 2 金鯱賞 2 大阪杯1着
アリーヴォ 7 3 小倉大賞典 1 菊花賞7着
2023 ジャックドール 2 1 香港カップ 7 天皇賞(秋)4着
スターズオンアース 1 2 秋華賞 3 牝馬二冠
ダノンザキッド 10 3 中山記念 11 ホープフルS1着
2024 ベラジオオペラ 2 1 京都記念 2 日本ダービー4着
ローシャムパーク 3 2 香港カップ 8 香港カップ8着
ルージュエヴァイユ 11 3 京都記念 8 エ女王杯2着

チェック5栗東CW組が中心、栗東坂路なら1ハロン12秒8以下

 過去10年の出走馬の追い切りを「競馬道 調教マスター」で分析すると、栗東CWコースで追い切られた馬が、複勝率34.8%と抜群。このCW組はラスト1ハロンが12秒を切ると、複勝率は39.3%とさらに上がってくる。
 栗東坂路組は好走確率や好走馬数ではCW組に譲る。こちらはCW以上にラスト1ハロンの数字で明暗が分かれており、好走11頭中10頭は1ハロン12秒6以下。12秒7以上の馬は1頭しか好走していない。該当馬はあまり多くないが、12秒7以上を要した馬がいれば減点が必要だろう。
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【主な追い切りコース別成績(過去10年)】
コース ラスト1F 成績 勝率 連対率 複勝率
栗東CW 6-6-4-30 13.0% 26.1% 34.8%
〜11.9秒 3-4-4-17 10.7% 25.0% 39.3%
12.0秒〜 3-2-0-13 16.7% 27.8% 27.8%
栗東坂路 4-2-4-45 7.3% 10.9% 18.2%
〜12.6秒 4-1-4-28 10.8% 13.5% 24.3%
12.7秒〜 0-1-0-17 0.0% 5.6% 5.6%
美浦南W 0-2-1-30 0.0% 6.1% 9.1%
美浦南坂 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%