重賞データcheck
 今週は宝塚記念が阪神芝2200mで行われる。さらに函館スプリントSも開催される。そこで、過去のデータからこれらの重賞レースの傾向を占う。
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第66回 宝塚記念(G1)

6月15日(日) 阪神競馬場 芝2200m

 春のグランプリ・宝塚記念。昨年は京都で代替されたが、今年は阪神に戻っての開催になる。また、本年からは施行時期が繰り上がり、安田記念の翌週、日本ダービー翌々週となった。ただ、近年はマイラーや3歳馬の参戦はほとんど見られなくなっており、引き続き中長距離路線を歩んできた実力馬の激突となりそうだ。過去10年の優勝馬には2020〜21年連覇のクロノジェネシスのほか、リスグラシュー、タイトルホルダー、そしてイクイノックスなどが名を連ねる。今年、春を締めくくる一番を制するのはどの馬か、過去の傾向を見てみよう。
過去のデータをCheck!

チェック1中位人気勢の連対多数も、穴馬激走は減少

 過去10年、1番人気は【2.2.0.6】とやや物足りず、3連複なら2番人気【2.0.3.5】のほうが妙味がある。その他では3、5〜7、10番人気が複勝率30.0%と好走馬は分散。中位人気勢の好走が多い印象だ。ただ、ここ6年の優勝馬は1〜3番人気が各2勝で穴馬の優勝はなし。穴馬は3着以内好走も減少している印象で、過去6年のうち4回は3連単3万円未満。2015年や18年のような高配当はやや期待しづらい現状だ。
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【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率 過去6年
1 2-2-0-6 20.0% 40.0% 40.0% 2-1-0-3
2 2-0-3-5 20.0% 20.0% 50.0% 2-0-2-2
3 3-0-0-7 30.0% 30.0% 30.0% 2-0-0-4
4 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0% 0-0-1-5
5 0-2-1-7 0.0% 20.0% 30.0% 0-1-1-4
6 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0% 0-1-1-4
7 1-2-0-7 10.0% 30.0% 30.0% 0-2-0-4
8 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0% 0-0-0-6
9 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-6
10 0-3-0-7 0.0% 30.0% 30.0% 0-1-0-5
11〜 0-0-3-47 0.0% 0.0% 6.0% 0-0-1-29
【上位馬の人気と主な配当(過去10年)】
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
1着人気 6 8 3 7 3 2 1 2 1 3
2着人気 10 1 5 10 1 6 7 5 10 7
3着人気 11 2 4 12 6 12 2 4 2 5
単勝 1,420円 2,510円 900円 1,310円 540円 410円 180円 420円 130円 750円
馬連 12,900円 2,440円 5,250円 9,200円 970円 3,410円 2,780円 2,060円 2,340円 4,890円
馬単 19,250円 8,460円 10,330円 19,630円 2,210円 5,350円 3,930円 3,420円 2,660円 9,380円
3連複 157,770円 2,800円 10,670円 93,450円 2,720円 51,240円 2,200円 5,150円 4,030円 16,020円
3連単 528,510円 26,250円 70,420円 492,560円 14,560円 183,870円 13,340円 25,220円 13,630円 91,680円

チェック2好走確率は牝馬が圧倒

 性別では牡・セン馬が【6.8.6.105】、牝馬は【4.2.4.15】。出走数が段違いのため牡・セン馬の好走が多いが、好走確率は牝馬が牡・セン馬を圧倒しており、複勝率では牡・セン馬16.0%に対し、牝馬は40.0%と優秀だ。近年の牝馬はクロノジェネシスやレイパパレなど上位人気馬の好走が目立っていたが、一昨年は10番人気のスルーセブンシーズが2着。過去には2015年に2桁人気のデニムアンドルビーとショウナンパンドラが2、3着に入っており、穴馬でも侮れない。牡・セン馬の年齢別では4〜5歳馬が優勢だ。
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【性齢別成績(過去10年)】
性別 年齢 成績 勝率 連対率 複勝率
牡・セン 3 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%
4 2-2-4-24 6.3% 12.5% 25.0%
5 4-2-2-33 9.8% 14.6% 19.5%
6 0-3-0-21 0.0% 12.5% 12.5%
7〜 0-1-0-26 0.0% 3.7% 3.7%
牝馬 4 1-0-2-3 16.7% 16.7% 50.0%
5 3-2-2-9 18.8% 31.3% 43.8%
6〜 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%

チェック3前走は国内G1か海外が中心

 主な前走レース別の成績をみると、天皇賞(春)の【3.3.3.30】をはじめ、大阪杯やドバイシーマクラシックなど、国内のG1や海外のレースをステップにした馬がかなり多い。表の下に記したように、国内G1と海外組で8勝2着8回、3着9回を占めている。今年の宝塚記念は施行時期が繰り上がったことにより、目黒記念がステップレースではなくなり、鳴尾記念に至っては暮れに移動してしまったが、そもそも好走例が少なかったので影響は小さそうだ。
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【主な前走レース別成績(過去10年)】
前走 成績 勝率 連対率 複勝率
天皇賞(春) 3-3-3-30 7.7% 15.4% 23.1%
大阪杯(G1) 2-3-2-19 7.7% 19.2% 16.9%
ドバイシーマC 2-1-1-6 20.0% 30.0% 40.0%
QE2世C 1-0-0-6 14.3% 14.3% 14.3%
中山牝馬S 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
ライオンロックT 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
ヴィクトリアM 0-0-3-2 0.0% 0.0% 60.0%
国内G1計 5-6-8-56 6.7% 14.7% 25.3%
海外計 3-2-1-21 11.1% 18.5% 22.2%

チェック4前走2着馬に注目?

 前走でG1に出走していた馬と、それ以外に出走していた馬についてそれぞれ前走着順別成績を調べると、前走G1組では1着だった馬が複勝率こそ42.9%と高いが、連対率は14.3%止まり。前走2着馬が連対率38.5%と優秀だ。
 一方、前走G2以下は好走馬自体が少ないものの、前走1着と2着で連対率はほぼ並び、複勝率では前走2着馬のほうが高い。ただ、G1と違い、G2以下で3着以下だった馬は明らかに不振だ。また、前走がG1以外だった好走馬はすべて5番人気以下で、前走G1以外→今回上位人気というパターンは苦戦している。
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【前走着順別成績(過去10年、海外含む)】
前走 前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
G1 1 2-0-4-8 14.3% 14.3% 42.9%
2 3-2-0-8 23.1% 38.5% 38.5%
3 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
4〜5 1-1-0-18 5.0% 10.0% 10.0%
6〜9 1-3-4-23 3.2% 12.9% 25.8%
10〜 0-1-0-10 0.0% 9.1% 9.1%
G1以外 1 1-2-0-10 7.7% 23.1% 23.1%
2 1-0-1-2 25.0% 25.0% 50.0%
3 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
4〜5 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
6〜 0-1-0-20 0.0% 4.8% 4.8%

チェック5コースごとの傾向の違いに注意

 パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で、過去10年の出走馬の追い切りを分析すると、栗東坂路組が【3.2.6.52】好走馬11頭と多い。ただ、複勝率は【4.3.3.41】の栗東CW組のほうがやや高い。また美浦南W組の好走確率は高いが、該当馬がやや少なめなのが難点になる。 それぞれの特徴をみると、栗東坂路組は優勝馬3頭すべて併せ馬で先着か同入しており、遅れや単走だった馬は好走しても2着1頭を除き3着止まり。栗東CW組は単走追いだった馬の好走確率が低く、美浦南W組は先着よりも同入または単走のほうが良いという傾向にある。中でもサンプルの多い栗東坂路組はかなりはっきりした差が出ているため、この組の1着候補は併せ馬先着・同入馬から選びたい。 「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。
【主な追い切りコース別成績(過去10年)】
コース 併せ 成績 勝率 連対率 複勝率
栗東坂路 3-2-6-52 4.7% 7.8% 17.2%
先着・同入 3-1-1-20 12.0% 16.0% 20.0%
遅れ・単走 0-1-5-33 0.0% 2.6% 15.4%
栗東CW 4-3-3-41 7.8% 13.7% 19.6%
先・同・遅 3-1-3-22 10.3% 13.8% 24.1%
単走 1-2-0-19 4.5% 13.6% 13.6%
美浦南W 3-4-0-17 12.5% 29.2% 29.2%
先着 0-1-0-6 0.0% 14.3% 14.3%
同入・単走 3-3-0-11 17.6% 35.3% 35.3%