重賞データcheck
 今週はアメリカJCCが中山芝2200mで行われる。さらにプロキオンS、小倉牝馬Sも開催される。そこで、過去のデータからこれらの重賞レースの傾向を占う。
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第66回 アメリカジョッキークラブC(G2)

1月26日(日) 中山競馬場 芝2200m

 有馬記念の約1カ月後に、同じ中山競馬場で行われるアメリカJCC。大阪杯や春の天皇賞、宝塚記念へと繋がる古馬中〜長距離路線のG2競走だ。有馬記念から出走しやすいレース間隔ということもあり、年によっては実力馬の参戦も見られる。グレード制導入後では1987年ミホシンザン、99年スペシャルウィークといったG1馬が優勝。近年では2020年にブラストワンピース(前々年の有馬記念馬)が勝利を手にしている。今年はどの馬がG1戦線へ向け好発進を切るのか、過去の傾向を見てみよう。
過去のデータをCheck!

チェック1上位人気が中心も、1番人気の信頼性低下

 過去10年、1〜5番人気と7番人気の複勝率が40.0%以上。出走頭数があまり揃わない年もある関係で、8番人気以下の好走馬は2頭と少ない。配当面も考慮すると4〜7番人気あたりに妙味がありそうだ。なお、ここ3年にかぎると1番人気は好走なし。2〜5番人気が【3.2.3.4】と好走馬9頭中8頭を占め複勝率66.7%を記録しているため、近年の傾向重視ならこのあたりが狙いになる。
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【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率 過去3年
1 2-3-0-5 20.0% 50.0% 50.0% 0-0-0-3
2 2-1-1-6 20.0% 30.0% 40.0% 0-1-0-2
3 2-2-2-4 20.0% 40.0% 60.0% 2-0-1-0
4 2-0-2-6 20.0% 20.0% 40.0% 1-0-1-1
5 0-2-2-6 0.0% 20.0% 40.0% 0-1-1-1
6 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0% 0-0-0-3
7 2-1-1-6 20.0% 30.0% 40.0% 0-0-0-3
8 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0% 0-0-0-3
9 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-3
10 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-3
11〜 0-1-0-40 0.0% 2.4% 2.4% 0-1-0-9
【上位馬の人気と主な配当(過去10年)】
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
1着人気 4 2 7 2 7 1 1 3 4 3
2着人気 7 3 1 1 1 5 3 11 5 2
3着人気 2 7 3 8 5 4 6 4 3 5
単勝 1,380円 500円 1,470円 390円 3,850円 300円 240円 780円 860円 650円
馬連 11,950円 1,800円 1,930円 460円 2,820円 1,200円 1,100円 34,330円 3,950円 1,160円
馬単 20,860円 3,360円 5,470円 1,120円 11,590円 1,980円 1,480円 60,920円 8,290円 2,220円
3連複 20,340円 6,350円 3,970円 6,440円 11,560円 2,540円 5,000円 87,240円 10,710円 3,320円
3連単 169,220円 30,540円 28,980円 24,620円 123,550円 10,540円 14,640円 720,760円 71,370円 16,330円

チェック2明け4歳馬が好成績

 牡・セン馬の年齢別では、明け4歳馬が連対率28.6%、複勝率38.1%で他を大きくリード。ただ好走馬は8頭中7頭が3番人気以内でもう1頭も4番人気だった。5、6歳馬は勝率から複勝率までほぼ並んでおり、特に5歳馬は穴馬の好走も多い。表の右に記したように、人気馬にかぎった成績ではその5歳以外はあまり差がない点に注意したい。なお牝馬は2023年、5歳のユーバーレーベンが3着に食い込んだが、好走はその1頭のみに終わっている。
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【年齢別成績(過去10年・牡セン馬)】
年齢 成績 勝率 連対率 複勝率 1〜5番人気 同複勝率
4歳 2-4-2-13 9.5% 28.6% 38.1% 2-4-2-8 50.0%
5歳 3-1-2-21 11.1% 14.8% 22.2% 2-1-0-5 37.5%
6歳 4-1-3-25 12.1% 15.2% 24.2% 3-1-3-7 50.0%
7歳〜 1-4-2-46 1.9% 9.4% 13.2% 1-2-1-4 50.0%

チェック3菊花賞以外のG1組は前走人気薄馬を警戒

 前走クラス別では、国内G1組が【4.3.2.28】。複勝率はG3(30.6%)を下回る24.3%だが、勝率10.8%はトップで連対率18.9%もG3とほぼ互角だ。その前走G1からの好走馬を見ると、菊花賞組の明け4歳馬は4頭中3頭がその菊花賞で4番人気以内。対して菊花賞以外のG1に出走していた馬は、すべて前走のG1が人気薄。2023年の2頭はどちらも前走2桁人気・2桁着順だった。菊花賞組以外なら、G1であまり人気のなかった馬を狙いたい。
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【前走G1からの好走馬(過去10年)】
馬名 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
16 ショウナンバッハ 7 3 ジャパンC 15 12
17 タンタアレグリア 7 1 天皇賞(春) 10 4
18 ミッキースワロー 1 2 菊花賞 3 6
19 シャケトラ 7 1 有馬記念(前々年) 7 6
フィエールマン 1 2 菊花賞 7 1
20 ブラストワンピース 1 1 凱旋門賞 11
21 アリストテレス 1 1 菊花賞 4 2
ヴェルトライゼンデ 3 2 菊花賞 2 7
23 ノースブリッジ 4 1 天皇賞(秋) 11 11
ユーバーレーベン 3 3 ジャパンC 10 10

チェック4秋〜暮れの2000mG3組にも注目

 その他では、近年好走が目立っているのが中日新聞杯組とチャレンジC組。中日新聞杯組は過去5年で4頭、チャレンジC組は3頭が好走している。ほかに2015、17年に福島記念組が2着に入っており、前年秋〜暮れの2000mG3組には注目したい。一方で同じG3・2000mでも中山金杯組は【0.0.1.11】といまひとつだ(前年の中山金杯組1頭を含む)。
 なお、前述のG1組も含めこのレース全体では前走掲示板外だった馬の好走も多く、前走6〜9着は【1.2.0.30】、前走10着以下が【2.2.3.34】。複勝率としてはさほど高くないものの、数が多いだけに前走着順が悪いというだけで消してしまうには危険だ。
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【前走G1以外からの好走馬(過去5年)】
馬名 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
20 ステイフーリッシュ 5 2 チャレンジC 4 10
ラストドラフト 4 3 中日新聞杯 3 2
21 ラストドラフト 6 3 AR共和国杯 6 2
22 キングオブコージ 3 1 中日新聞杯 4 5
マイネルファンロン 11 2 中日新聞杯 14 17
ボッケリーニ 4 3 中日新聞杯 2 4
23 エヒト 5 2 チャレンジC 8 3
24 チャックネイト 3 1 AR共和国杯 3 3
ボッケリーニ 2 2 チャレンジC 2 2
クロミナンス 5 3 ノベンバーS 3 1

チェック5勝ち切れない「単走」、コース追いが高複勝率

 パソコン用調教分析ソフト「競馬道 調教マスター」で過去10年の出走馬の追い切りを分析すると、優勝馬10頭中8頭は併せ馬で追い切られた馬だった。3着以内馬の数は単走追いが13頭と最大勢力だが、2着4回、3着7回と勝ち切れない傾向だ。
 また追い切りコース別では、東西とも坂路よりコース追いが優勢。美浦南W組は該当馬が多く【5.4.7.45】で複勝率も26.2%と上々。栗東CW組も、出走馬がやや少ない中で3勝を挙げ連対率26.3%と高いため注目は欠かせない。 「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。
【追い切り併せ、主なコース別成績(過去10年)】
追い切り 成績 勝率 連対率 複勝率
併せ 先着 3-3-2-24 9.4% 18.8% 25.0%
同入 4-1-1-32 10.5% 13.2% 15.8%
遅れ 1-2-0-14 5.9% 17.6% 17.6%
単走 2-4-7-40 3.8% 11.3% 24.5%
コース 美浦南坂 1-2-0-20 4.3% 13.0% 13.0%
栗東坂路 1-2-2-26 3.2% 9.7% 16.1%
美浦南W 5-4-7-45 8.2% 14.8% 26.2%
栗東CW 3-2-0-14 15.8% 26.3% 26.3%