重賞データcheck
 今週は日曜日に牝馬戦のアイルランドT、月曜日に短距離のスワンSとG?を占う前哨戦が行われる。過去のデータからこれらの重賞レースの傾向を分析する。
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第1回 アイルランドT(G2)

10月12日(日) 東京競馬場 芝1800m

 昨年までアイルランドT府中牝馬Sとして行われていた、エリザベス女王杯へ向けた前哨戦の後継レース。もともとアイルランドTは特別レースとして施行されていたが、G2の府中牝馬Sが2017年よりアイルランドT府中牝馬Sへと改称。これが本年より再び分離され府中牝馬Sは6月に施行、このアイルランドTはエリザベス女王杯の前哨戦として新たに第1回から行われることになった。
 過去10年では、2016年のクイーンズリングが府中牝馬Sとエリザベス女王杯を連勝。ほかにリスグラシューやラッキーライラック、アカイイトがアイルランドT府中牝馬Sをステップにエリザベス女王杯を制している。今年はどの馬が本番へ向け好結果を残すのか。2015〜16年の府中牝馬S、2017〜24年のアイルランドT府中牝馬Sを対象に過去の傾向を分析したい。
過去のデータをCheck!

チェック12桁人気が3年連続好走中

 人気別の成績は、1番人気が【2.3.2.3】複勝率70.0%、2番人気が【1.2.2.5】同50.0%と上々。3番人気以下は広く好走馬が分散しており、12番人気までは各人気少なくとも1頭以上は好走している一方で、最大でも4、5番人気の3頭まで。このあたりの人気の範囲内なら、他のデータをクリアしていれば穴っぽい馬も積極的に狙っていくのがおもしろそうだ。ここ3年は2桁人気馬が1頭ずつ好走しており、4、5年前も3連単15万、18万馬券と近年は荒れ模様だ。
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【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 2-3-2-3 20.0% 50.0% 70.0%
2 1-2-2-5 10.0% 30.0% 50.0%
3 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
4 2-1-0-7 20.0% 30.0% 30.0%
5 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0%
6 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
7 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
8 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0%
9 0-1-0-8 0.0% 11.1% 11.1%
10 0-1-1-7 0.0% 11.1% 22.2%
11〜 2-0-0-39 4.9% 4.9% 4.9%
【上位馬の人気と主な配当(過去10年)】
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
1着人気 11 3 5 1 4 7 4 12 1 2
2着人気 1 2 1 2 9 6 5 1 4 10
3着人気 5 1 2 7 2 8 8 3 10 1
単勝 3,200円 650円 1,040円 230円 680円 2,020円 880円 3,480円 470円 360円
馬連 6,590円 1,260円 2,190円 380円 7,320円 9,350円 6,020円 4,040円 1,460円 6,790円
馬単 16,180円 2,500円 5,020円 720円 11,550円 20,340円 11,640円 12,360円 2,850円 8,270円
3連複 20,460円 1,410円 2,440円 1,310円 9,940円 23,160円 26,050円 8,550円 13,150円 4,090円
3連単 163,830円 8,730円 19,390円 4,290円 77,860円 189,020円 151,700円 92,540円 56,560円 29,330円

チェック24歳、5歳が5勝ずつ

 年齢別では、4歳と5歳が5勝ずつ。2、3着も20頭中18頭が4〜5歳から出ており、他の年齢の馬はほとんど出番がなかった。出走数も4、5歳ほぼ同数だが、2、3着数の差で連対率や複勝率では4歳が一歩リードしている。一方で、4歳は上位人気馬の好走がやや多めであるのに対し、5歳は好走した11頭中8頭が4番人気以下。4歳の穴馬でも好走していないわけではないが、どちらかといえば穴なら5歳馬と言えそうだ。
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【性齢別成績(過去10年)】
年齢 成績 勝率 連対率 複勝率 1〜3番人気 4番人気以下
3 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-1 0-0-0-1
4 5-5-7-41 8.6% 17.2% 29.3% 3-3-4-10 2-2-3-31
5 5-4-2-50 8.2% 14.8% 18.0% 1-2-0-2 4-2-2-48
6 0-1-1-14 0.0% 6.3% 12.5% 0-0-1-3 0-1-0-11
7 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-0 0-0-0-2

チェック34枠が半数の5勝、1〜2枠は勝利なし

 枠番別の成績をみると、4枠がなんと5勝で勝率はもちろん、連対率・複勝率も断トツ。年によって出走頭数に差のあるレースだが、4枠は8頭立てでも16頭立てでも勝っており、出走頭数を問わず注目していいだろう。1、2枠は複勝率こそ悪くないが勝利なし。また、5番人気以内の馬にかぎると6〜7枠が【1.0.0.11】複勝率8.3%とかなり苦しんでいることも覚えておきたい。
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【枠番・人気別成績(過去10年)】
成績 勝率 連対率 複勝率 5番人気以内
1 0-2-1-10 0.0% 15.4% 23.1% 0-2-1-4
2 0-3-1-11 0.0% 20.0% 26.7% 0-3-0-2
3 1-1-0-14 6.3% 12.5% 12.5% 1-0-0-5
4 5-1-1-11 27.8% 33.3% 38.9% 3-1-1-1
5 1-0-2-14 5.9% 5.9% 17.6% 1-0-2-3
6 0-2-1-16 0.0% 10.5% 15.8% 0-0-0-3
7 1-0-1-18 5.0% 5.0% 10.0% 1-0-0-8
8 2-1-3-15 9.5% 14.3% 28.6% 1-1-2-4

チェック4前走G3組の好走多数もG3・2000m組は苦戦

 前走クラス別では、JRAのG1に出走していた馬の複勝率が29.2%と高いが、【1.1.5.17】と好走時の3着が多く、連対候補としては微妙な印象。JRAのG3組が【4.5.5.58】と好走馬が多く、1〜3着もほぼ均等に出ている。
 この中央G3組の好走馬は表の14頭で、すべて前走は1600mか1800m戦。前走がサマー2000シリーズなどG3の2000m戦だった馬は、2020年1番人気のラヴズオンリーユー5着など【0.0.0.17】に終わっている。前走が1600mのG3だった馬は、前走4番人気以内の条件も満たせば【2.2.2.3】複勝率66.7%と優秀。前走G3・1800m組はあまりはっきりした傾向がなく、前走9番人気以内かつ9着以内+今回9番人気以内あたりを満たしていれば好走できる。
【前走G3からの好走馬(過去10年)】
馬名 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
2015 カフェブリリアント 5 3 関屋記念 1 7
2016 マジックタイム 2 2 関屋記念 1 3
2017 アドマイヤリード 2 3 クイーンS 1 6
2018 ディアドラ 1 1 クイーンS 1 1
フロンテアクイーンS 7 3 クイーンS 4 2
2019 スカーレットカラー 4 1 クイーンS 5 2
フロンテアクイーンS 9 2 クイーンS 2 7
2020 シャドウディーヴァ 6 2 クイーンS 9 4
サムシングジャスト 8 3 クイーンS 7 9
2021 シャドウディーヴァ 4 1 関屋記念 2 7
アンドラステ 5 2 関屋記念 3 8
マルターズディオサ 8 3 京成杯AH 4 8
2023 ディヴィーナ 1 1 関屋記念 2 2
ルージュエヴァイユ 4 2 エプソムC 7 2

チェック5美浦南坂路組が好成績、栗東も坂路組中心

 過去10年の出走馬の追い切りを、パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で分析すると、関東では美浦南坂路組が【1.2.1.6】複勝率40.0%と抜群。特に近5年は【1.2.1.2】と素晴らしい結果を出している。目立たないことが多い美浦南坂路組だが、このレースでは該当馬がいれば見逃せない
 栗東追い切り馬はやはり坂路組が【7.4.4.50】複勝率23.1%で、CW組【1.1.2.17】同19.0%を上回る。栗東坂路組は特に馬ナリ調整馬にかぎると【5.3.3.27】複勝率28.9%とさらに好走確率が高まる。

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【主な追い切りコース別成績(過去10年)】
コース 成績 勝率 連対率 複勝率
美浦南W 1-3-3-32 2.6% 10.3% 17.9%
美浦南坂路 1-2-1-6 10.0% 30.0% 40.0%
栗東坂路 7-4-4-50 10.8% 16.9% 23.1%
栗東CW 1-1-2-17 4.8% 9.5% 19.0%